『流れる』
演劇について考える時、常に、これが映画だったら、と考えている気がする。映画には編集がある。カメラワークがある。作品として残りもする。では演劇の方が優れていることはなんだ。身体はすぐそこにある。しかし、当然のことだが、映画にだって身体はある。当たり前だ。その種類が異なるというだけである。作品として完成度を高めるのには、明らかに映画の方が優れているように感じる。
だが、どうだろうか。そのことは、演劇にとって、常に完成していない、という取り柄があることを示しているのかもしれない。
素材として、能を選んだ。
『隅田川』では、我が子の行方を追い求める女が、ついにその死を知り、墓を前にして彼の幻を見る。この「幻視」にこそ私は惹かれる。これは演劇のみに与えられた特権ではないか。
常に未完成の、揺らぎ続ける表現だけが、彼の姿を写し取るのではないだろうか。
そんな希望を抱いている。
––大塚健太郎
作・演出:
大塚健太郎
出演:
東岳澄、古館里奈(以上、劇団あはひ)、踊り子あり(はえぎわ)、鶴田理紗(白昼夢)、上村聡(遊園地再生事業団)
公演日時:
3月28日(木) | 19:00- | ||
3月29日(金) | 19:00- | ||
3月30日(土) | 14:00- | 19:00- | |
3月31日(日) | 14:00- | 19:00- | |
4月1日(月) | 18:30- |
受付・開場は開演30分前
上演後にアフタートークを予定しています(詳細は随時更新します)。
料金:
一般 2000円
U24 1000円
当日 各予約料金+500円
日時指定・全席自由
(U24をご利用の方は当日受付にて身分証のご提示をお願いします)
会場:
早稲田小劇場どらま館
東京都新宿区戸塚町1-101-3
- 東京メトロ東西線「早稲田」駅から徒歩5分
- 都電荒川線「早稲田」駅から徒歩10分
- 東京メトロ副都心線「西早稲田」駅から徒歩15分
- JR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線「高田馬場」駅から都営バス(「早大正門」行き)7〜12分、「馬場下町」バス停から徒歩2分
スタッフ
舞台監督:高本彩恵
舞台監督補佐:冨田粥
音楽:大儀見海
音響:増田尚則
照明:船橋亜美
演出助手:高本彩恵
ドラマトゥルク:牧村祐介、松尾敢太郎
舞台美術:Vanessa Woo
制作:小名洋脩、冨田粥
宣伝美術・宣伝写真:冨田粥
映像撮影:池元慎
スチール:熱田花菜