2019.08.04 10:30 am - 日々のあはひ / 松尾敢太郎

劇団あはひ第3回公演『ソネット』、予約はこちらより絶賛受付中でございます。
皆様、東京と岐阜でお待ちしております!何卒よろしくお願いします。

東京公演のかっこいいチラシ

美濃加茂公演のかっこいいチラシ

さて、劇団あはひにはあまりお金がありません。学生劇団ですから。
それ故、何かにつけてペナルティを課しては、劇団員からお金を巻きあげているんです。
このブログにも、「前回の更新から1週間が過ぎたら1日経つごとに100円劇団に寄付」という重箱の隅をつつくような罰が設けてあります。

ここまで書いて、現在、7月28日(日)16時32分。
僕はいま、今日までの学期末レポートと、今日までのブログ、どっちを先に終わらせるか、世界規模で見ればくそしょうもない葛藤に悩まされています。しかし、おそらく数百円の罰金は免れないでしょう。ブログ恐るべし。

まあでもこの企画でうちの大塚が過去にブログを1か月滞納して3000円寄付するという大失態を犯していることを思い出せば、数百円なんてまあかすり傷です。それに、結果的に劇団が潤うので、なんというか、うん、制作諸君、2人の主宰に感謝したまえ。

そもそも、このルールの言い出しっぺおれだしさ。自分のネタでお金払ってるんだから。逆によくやるなと思って許してよ。

『ソネット』よろしくお願いします!

こんにちは。前置きが長い松尾です。ここから本題です。

ついこの間、役者3人と大塚で、3日間通しのワークショップをめちゃ真剣に受けてまいりました。参加したのは、僕たちがいつもお世話になっている早稲田小劇場どらま館主催のワークショップです。その名も『体を観察していろいろな立ち方を見つける』。講師は、ダンサー・振付師としてご活躍されている手塚夏子さんという方でした。

今回のブログはその簡単な報告と発見の紹介です。

あるワークで、手塚さんはおもむろにペットボトルをご自身の眼前に置きました。5秒ほど間があったでしょうか。突然、手塚さんの手足が四方八方にくねくねと動いたではありませんか。それも突発的に、手塚さんの意思とは裏腹かのように、ほんと、はじけるみたいに動いたんです。この時、手塚さんは、ペットボトルを「取る」と「取らない」を同時に意識したといいます。すると、結果として、全く違う動きが生まれてしまった。僕らもやってみました。全然できませんでした。苦戦している僕たちに手塚さんはこうアドバイスをくださいました。「目的意識をゼロにすること」、「結果を期待しないこと」と。手塚さんはそうすることで生まれる自分でも意図しない動きをひたすら観察して作品にしているそうです。

手塚さんのこの助言は個人的にものすごくびびっと来ました。というのも、以前、古武術家の甲野善紀先生による「古武術×演技」のワークショップこちらのブログ参照)を受けた時にも全く同じことを言われたからです。つまり、振り下ろされる剣を避けようとする意識=避けるという結果を期待してしまう意識を排して、「避けない」自分を完全にでっちあげることで、剣が近づくと自動的に「避ける」自分が発動するというあれです。ここで大事なのもやはり避けるという「目的意識」を排除することでした。

やろうとしている当の行為は、直接には、また完全には実現できない」(制作・小名のブログより)

たしかに。では、演技にも同じことが言えるのでしょうか。

僕たち俳優は台本を何回も読んでその中身をすべて理解しています。決定された台詞や流れに基づいて、ついつい「こう見せたい」「こうあるべきだ」といった目的意識を抱えて演技してしまうものだと思います。しかし、まさにこの、「役になろうとする」、「役の気持ちを代弁しようとする」といった俳優の思惑みたいなものの表出がいかにノイジーで鑑賞の妨げになるか、ってことは僕でもよく分かります。だからこそ、そういった余計な意識を取り除こうとする。「役になろうとする」のをやろうとしなければいいんです。ただ、これも意識しすぎるともはや目的意識となりうるんですよね。結局、俳優は色んな目的意識から逃れられません。「やろうとしない」をやろうとするなんて…めちゃくちゃですね。

本番まであと1か月弱。良い演技…そんなものあるんですかね。結局、本当に、演技なんてどう見えるかがすべてなんでしょうか。誰か教えてください。

そんなことを考えた3日間でした。手塚さん、甲野先生、思わぬところで僕の中で出会ったお二人でした。貴重な経験をどうもありがとうございました。

logomark

「劇団あはひ」は早稲田の演劇プロデュース集団です。
主宰: 大塚健太郎・松尾敢太郎。
次回『短編_傘』11/3-4(早稲田祭公演)。

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