大塚です。
2021年2月3日から2月7日まで予定していた、劇団あはひ第5回公演『流れる-能“隅田川”より』の上演を中止します。
当日精算の先行予約のみ受け付けていましたので、チケットの払い戻し等はありません。
公演を楽しみにしてくださっていた皆様、すみません。
諸々の手続き等ありまして、発表もだいぶ遅れてしまって、すみませんでした。
さて、これで我々にとっては二度目の「第5回公演」の中止ということになりました。
昨年9月に本来予定していたのは、文楽を題材にした新作公演でしたが、劇場閉鎖に伴い公演中止。本来第6回公演として予定されていた本公演が、繰り上がって第5回公演、ということでしたが、結局これも中止。私たちが、ほんとうの第5回公演を迎えることができるのは、果たしていつなのでしょうか……。乞うご期待です。
ただ、我々にとって、今回の中止は必ずしもネガティヴなものではありません。
去年2020年は、移動や接触を前提にしていたこれまでのやり方がことごとく不可能になり、いま、我々にできることはなんだろう?というようなことを考え続けた年でした。
劇団も活動の指針のようなものを失い、自分たちの中でもかなり迷いがあったというか、なにをするのがよいことなんだろう……というのをぐるぐる考え続けていた感じでした。
そんななかでも、いま劇団として完全に立ち止まってしまうのは、なんとなくよくないんだろうな、という感覚だけは劇団員に共通していて、なので、今回の『流れる』も、やれるところまではやろう、ということで、昨年末から稽古していました。
しかし、年が明けたあたりで思ったのは、「やっぱり、愉快なことだけやるべきなんじゃないだろうか?」ということでした。
緊急事態宣言なんかももちろん大変ですが、それよりやっぱり、いま公演をやりきる、となったときに、見に来てくださるお客様、キャスト、スタッフの安心が確約できない以上、演劇をやってもあんまり愉快じゃないかもしれないなと。
だったらこの楽しみは、いざという時のために取っておこうか、というようなのが、今回の決定の動機です。
その、いざという時、また劇場で皆様と元気にお会いできたら、これ以上ない幸せです。
その時を待ちます。
と、その一方、我々も、ただ待つだけ、というつもりはありません。
去年一年、劇団員全員でじーーーーっくりと考えただけあって、今年はやろうと企んでいることがてんこ盛りです。
まず、今年度中に劇団を法人化する計画が進行中です。
コロナの前から、演劇は構造上、経済的にも結構閉鎖的で、どういう風にしたら改善していくことができるだろうか、というのは考え続けていたことでした。
なので、思い切って(大学ももうじき卒業なので……)組織ごと会社にして、日本の経済のシステムに食らいついていくことを目標にします。
他にも、2021年はとにかく愉快そうなプロジェクトをいくつも準備しているので、ぜひ今年も温かく見守っていただければと思っております(中止になった今回の『流れる』も、なんらかの方法でエッセンスだけでもお届けできないかと、いま絶賛検討中です!)。
劇団員日替わり更新の(ということになっている)このブログや、ツイッターの更新なども、徐々に復活させていければと思っていますので、また時折覗きに来ていただければと思います。