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『ソネット』稽古場レポート第1回目(古館)

どうも、古館です。

いよいよ稽古がエンジン全開という感じになってきたためこの度、役者陣が普段のブログとはまた別に、稽古場レポートを担っていくことになりました!!なんという責務!!ただでさえ本来のブログがみんな滞り気味なのに!!

とはいえこれによってなんとなく稽古場の雰囲気が伝わればな、そして見に来てくださる人がより楽しみになってくれればなと思います。

 

というわけで、『ソネット』稽古場レポート第1回目。今日の稽古は簡単に言うと、まずあがってきている脚本をひと通り読み通し、そして動きもつけちゃえ~という感じでした。そうしてバシバシ落とし込んでいくスタイル。

今回の脚本には今までのあはひらしい部分もありつつ、今までのあはひにはなかったような部分もあり、いろいろな空気感が感じられていいな~という気持ちです。

 

自分の出てない場の稽古を見ていると、うわそこそんな風にやるんだとか、文字で読んだ時とやっぱり雰囲気が変わるなとか、新しい発見の連続ですごくおもしろい。

ある場面に対してわたしが、こうこうこういう印象を受けるな~と言ったときには思惑通りだよと言われたりもして、なんだかちょっと悔しい気持ちになりました。そんな感じで、どこかお客さんとして稽古を楽しんでしまっている側面もあったりします。

 

 

そして個人的にこっそり思ったのは、なんというか、わたしの役が可愛いです。いや、可愛いというとおそらく非常に語弊があるので訂正。うーん、難しいな。ただ無理やり言葉にするならば、この役の持つ魅力を、この役が作品に与える影響を、最大限に引き出してあげたいなと思わされる役だなと思った、というのが近いかもしれません。勝手にこんなこと書いちゃって、みんなにとやかく言われないか心配ですが。

 

そんなわけで、第1回目はこのへんにしておきましょうか。これからまだまだ何度か書くことになると思うので。

トップの写真は昼休帰りに大塚とわたしが麻雀、東と上田が将棋に勤しむ様子です。そしてそんなわたしたちの姿に、あはひは終わりじゃ~と嘆きながら写真を撮っていた松尾。ただ念のため言っておきたいのは、わたしたちは一切お金を賭けたりすることなく楽しんでいるため、別にそれで劇団が終わったりする心配は全くありません。あくまで頭の体操なので。

 

では、次はどの役者がやってくるでしょうか。お楽しみに!

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最近暑いですね(古館)

どうも、古館です。

稽古やらミーティングやらで、テスト前とは思えないくらいあはひのみんなに会っている日々です。遅く帰る日も多いので下手したら親より会っています。あとわたしだけ大学が違うのですが、正直自分のキャンパスよりもこっちの方が来ている気がします。自分が少し心配です。

さて、わたしは過去2回のブログを読み返してその長さに反省を覚えたので、今回は前置きはこのくらいにしてサクッと本題に入りたいと思います。

 

まず、情報が解禁されました!みなさん見ていただけましたでしょうか。もう見てくださった方はありがとうございます。ただまだの方のためにチラシの裏も載せちゃいましょう。

はい、表も裏も可愛いですね。でもせっかくなのでここから正式なページも覗いてみてください。

また、それと同時に予約も開始されました!夏のこの時期はきっと予定も入ってしまいがちだと思います。なのでもうぜひ、今のうちに。どうぞよろしくお願いします。

 

そして今回はなんと、東京公演に加えて美濃加茂公演という文字が…!そうです、この度我々は初めてどらま館を離れ、岐阜の美濃加茂市というところで公演をさせていただくことになりました。

果たしてこのブログを見てくださっている方で岐阜周辺にお住まいの方はいらっしゃるのか、はたまたいらっしゃらないのかはちょっとわかりかねるところですが、お住まいの方はもちろん、もしちょうどその時期岐阜に行くという奇跡のような方がいましたらそちらは予約不要なのでぜひいらしてください。

 

次に、時を戻すこと数日前、2月の公演に向けたオーディションが行われました!我々の予想を上回る多くの方が応募してくださり、丸1日かけてたくさんの方とお会いすることができました。

受けることこそあれど見させていただく側として場にいることなどもちろん未経験だったオーディション。言葉にしてしまうと陳腐ですが、その空間は本当に刺激的でした。来てくださった方のお芝居にいろいろと学ばされたり、今までわたしが受けたときの審査員の方々はあぁこういうところを見てたのだな、なるほどなと思ったり。とんでもなく貴重でありがたい経験でした。

 

あ、いいですね。今のところ余計なことをあまり書いていないので割といいまとまり具合です。それでも長いのは重々承知の上ですが。いつもごめんなさい。

肝心の稽古の方も、一歩ずつですが着実に前に進んでいるような気がします。前回の稽古では大塚の提案により突如としてエチュード(即興劇)祭が開催され、役者陣は頭を抱えながら挑み、制作陣はそれを非常に楽しそうに眺めていました。帰ってからはそれに関する反省と翌日のテスト勉強をしていたら朝を迎えてしまいました。

 

はい、というわけでそんな感じの日々ですが、徐々に暑くなり蝉の声も聞こえてきていよいよ夏という感じですね。かなりの強引さは否めませんが、今回のところはこれで終わりにしたいと思います。劇団あはひ『ソネット』、ぜひともよろしくお願いします!

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好きな寿司ネタは水たこです(古館)

どうも、古館です。
前回の宣言通り寿司ネタの話からブログを始めてみましたが、なかなか広がらないものですね。このテーマでブログ1回分を無駄にしなくてよかったです。
とはいえ正解みたいな稽古場レポートは東くんがしてくれたし、わたしは何を書こう。自分の番が回ってくるまでは書きたい気持ちがあるのに、いざ回ってくると筆が進まないというのは当番制のブログあるあるですね。
まぁでもこの時期だし、わたしの近況を書いても引きがなさそうなので稽古場レポート〈古館編〉でもお送りしようと思います。

劇団あはひ第2回本公演となる今回は、客演の方々をお呼びしているのもあり、東くんも言うように今までとはまた違った空気感の稽古場になっています。第1回目の稽古の際には絶望的な気持ちにもなりました。語弊を恐れず言えば、わたしはこんな怪物のような方々と土俵を共にしなければならないのか、と。
稽古場ではもはやポッチャマの段階でディアルガと対決させられてる気分です。わかりますかね?(ポケットモンスターダイアモンド&パールを知る人にだけ通じる例えなんですけど、すみません。)ただそうは言ってももう後に引けるものでもなく。わたしにできることはなんだろうと考えて、試してみて、取り繕い食らいつくのに必死な毎回です。

また、実は稽古以前に別の緊張も生じていたりします。それは、集合時刻への緊張です。これ重要。というのも、恥ずかしながらあはひメンバーには(わたしも含め)遅刻癖のある人が非常に多いのです。いや別に何も寝坊するわけじゃないんですよ、さすがに。ただやっぱりね、家を出る直前に携帯がどっかに行っちゃうとか、電車の乗り換えで失敗しちゃうとか、そういうことなんです、たぶん。ここ、遅刻しがちな人は大きく頷いてくれるポイントじゃないでしょうか。まぁもっと余裕を持てばいいだけの話なんですけど、なかなかね。
で、今までだったら“ごめん10分遅れる~”みたいなことで済まされたのですが、今回はさすがにそうもいかない。しかも客演の方々はさすがは余裕のある大人、非常に集合が早いです。あ、いや、もちろん、人としてそれが当たり前のことではあるんですけど、はい。まぁというわけで、メンバーのみの稽古場だと少し緩くなってしまう集合概念にも締りが生じ、基本オンタイムで始まる稽古場となっています。素晴らしいことです。

とはいえいい緊張感のある稽古場といえど、みなさんが怖いわけではありません。むしろ優しい。めちゃくちゃ優しい。上村さんは演出にいろいろなアドバイスをしてくださるなど心強い大先輩である一方で、休憩時間には一緒にフリスビーをしてくださったり、つい可愛くて買ってしまったというピンクとオレンジの靴下を衣装合わせの時に貸してくださったり、そんなお茶目な一面もあります。
踊り子さんは一部で姉御と呼ばれているという噂通り、本当に優しくてかっこいい方です。でも意外とゲラだったり、持っている私服がすごく多岐に渡っていてお洒落だったり、そんなギャップを端々に感じます。姉御だなあ。
鶴田さんは大塚が知り合った際に妖精の役をされていたそうなのですが、本当に妖精なのでは…?という雰囲気を持っていらっしゃいます。そんな鶴田さんがフレンドリーに話しかけてくださると、なんだか、その度にドキドキしてしまう自分がいます。

ここまできたら稽古場でのメンバーの様子も軽く紹介しておきましょう。演出である大塚は最近マリオカートにハマっているそうです。自分なりの息抜きを見つけつつ執筆と演出を同時にこなしているその姿には、役者として火をつけられる思いです。
演助の高本はいよいよコーヒーが美味しい時期になったと呟いていました。いろいろな仕事を先回ってやってくれる彼女なので、これから本番までストレスでコーヒーを飲みすぎないかが心配です。
制作の小名くんはドラッグストアのバイトが忙しいのかあまり稽古場に来ません。ただいざ来ると意外と的確なアドバイスをくれたりするので、彼に褒められると嬉しいです。
同じく制作の冨田さんは他の現場を抱えていることもありすごく知識豊富です。宣伝美術も兼ねているためそういった視点も交え、様々な助言をしてくれます。
そして最後に役者の東くんはちょっと抜けていたりふざけていたりする部分もあるのですが、作品に対してはすごく真面目です。台詞の覚えが早くてびっくりします。
ちなみに、主宰の松尾は別の現場で忙しいらしく、今回の稽古場には基本的に不在のため書くことがありません。先日その雄姿を見てきました。今もどこかでがんばっていることでしょう。

さて、というわけでわたしなりのメンバー紹介みたいなことをしていたら、またしても長くなってしまいました。また途中までしか読んでもらえないのかなあ。(あ、この言い方には、前回の記事を投稿した際に友達から“長いし難しかったから読み飛ばした”と言われた心の傷が内包されています。)
まぁね、リンクを開いてこのページに辿り着いてもらえるだけでも十分嬉しいんですよ。ただ、ここまで読んでくれる方がいたり、それでさらにチケット予約を決めてくれる方がいたりなんかした日には、もうわたしは飛び上がって喜んじゃいますよね。そりゃあ、本当に。
それでは、そろそろ失礼することとしましょうか。劇団あはひ『流れる』、ぜひともよろしくお願いします!

りなお①

最近寒いですね(古館)

当番制のブログもついに1周目最後の1人となりました。はじめまして、劇団あはひの古館です。
“あはひの東です”という前記事の題を見てふと思ったのですが、所属の宣言って実はなかなか難しいですね。というのもわたしは他にもいくつかの”〇〇の”を持っている(つもりな)ので。ただ、ここで”劇団あはひの”と言わせてもらえることをわたしはとても嬉しく思います。またそれと同時に、元はといえば唯一の慶應人として単身参加した見ず知らずのわたしをみんなよくもまぁここまで受け入れてくれたな…とも。本当に有難い出会いでした。

さて、自己紹介もそこそこに、例の東くんからキラーパスを受けたため3日間に渡って行われた読書会の詳細をしっかりと伝えなければと思います。本当は最近寒いですね、みたいな毒にも薬にもならない話をしようと思っていたのに。書きだすと長々と書いてしまう人間なので、飽きられない作文をがんばりたいと思います。

元はといえばこの度の”読書会”が指す催しは、『遊園地再生事業団』や『オフィスマウンテン』『木ノ下歌舞伎』などに出演歴を持つ宮崎晋太朗さんの発案によって行われる運びとなりました。わたしたちの目線に立っていろいろな道を示してくださる優しい宮崎さん。読書会最終日にはなんとピザパーティーも企画してくださいました。本当に優しい。

とまぁそれは置いておいてこの読書会、当初の企画としては上妻世海『制作へ』をみんなで読み砕こうというものでした。これがまた難しい本。できれば各々読んできてと言われていたものの、実を言うと途中で断念していました。とはいえ他の劇団員からも最初で挫折した、読んだものの理解はしていないという話を聞き、わたしはこっそり安心したのを覚えています。

ただ実際に会が始まると、冒頭部を輪読したりその内容について話し合ったりこの本を軸に始まりこそしたものの、そこから各々得られたものや生まれた問いなど、様々な方向への深まりに身を委ねて進んでいく形となりました。宮崎さん自身も捉えきれていないと仰っていたこの本。みんなで読む、という形である意義がそこに表れた気がします。

中でも結果的に3日間の主軸となったのが、本文中で心に刺さった箇所をそれぞれ葉書に書き出すという試みでした。最初は言われるがまま手探りで作業を進めていたわたしたちでしたが、気づくとそこにはしっかりとそれぞれの色が出ていました。さらにその葉書に抜き出された部分は各々に関しての課題であると言われ、それを問いとしてそれに準ずる実験を考えてくることが課されました。実験なんて言葉、高校の化学以来触れていない。わたしは困りました。しかしさすがの宮崎さん、そこでもまた先例を示してくださったのですが、それがまたわたしたちにとって大変な勉強の場となる実験だったのです。

宮崎さんの”『制作へ』における〈と〉の空間とは?また、「作品」とはどこからを指すのか”という問いに対して、その実験の足場としてまず取り上げられたのが濱口竜介の『ハッピーアワー』でした。そう、今話題の『寝ても覚めても』の監督、濱口竜介です。
彼の『ハッピーアワー』を筆頭とした演技論(この言葉が合っているのかわからないけれど)には特有のものがあり、それがわたしたちの取っ掛かりとなりました。「紋切り型の感情表現」を避けるためにあえて電話帳を読むように台詞を読む、本読みの際に勝手なニュアンスが生じないよう「聞く」ことをしないなど、それは演劇においてともすれば逆のことを促されうるような方法でした。しかし実践を通してその方法と向き合っていくうちに、わたしたちはテキストに対する演者の在り方について疑問を抱くようになっていったのです。

というのも、実験として全員が感情を排することを念頭に置いて行われた本読み。母国語が日本語ではない劇団員の言葉の方が心地良く感じたり、感情が高ぶる役は逆にやりにくかったり、そういったことに直面し、そこで議論にあがったのは観客の介入する余地の重要さでした。読み手を変えて感想を交換してはまた読み手を変え、それぞれが同じ疑問を抱えながらそういったトライアンドエラーを繰り返すことで、”演者は演者のままテキストでもある”という濱口の言葉の意味にわたしたちは少しだけ近づけたような気がしました。

そして最終日にはそれらの経験を踏まえ、いよいよ劇団員自身の問いと実験を実行に移すこととなりました。そこで行われたのは大まかに2つ、”捨てられない”ということ対する同じ絵を見てそれぞれの感想を書きだすというものと、”他人を通して自分を知る”ということに対する雑談をテキスト化してそれを別の人間が読んでみるというものでした。前者に関してはその問いに対する実験としてはそれでは不十分ではないかという意見により視点を変えた追加実験が考えられたり、後者に関してはやればやるほどまた新たな問いが生まれ興味が尽きなかったり、様々な意見を持った個人が集まるからこその方向に議論は発展する一方でした。

また、個人的に後者の実験の提唱者であったわたしはテキスト化した雑談の提供元となったものの、なぜか”きゅうりが世界で1番好きな食べ物だ”というトークテーマで会話をさせられ(それ自体は事実)、しかもそのテキストを元に別の劇団員が演技したりするのだから恥ずかしいような嬉しいようななんとも言えない気持ちになりました。しかしそれにしてもそのテキストに付けられた「キャビアよりきゅうり」という題名はあまりにダサい。
また、次回の予定をその場で決めたのですがその予定日がなんと12/24、クリスマスイブ。まぁだから何、とは言いませんが。その場にいた全員が空いていたのだから仕方のないことです。

そして、3日間の読書会も終わり、最後にはみんなお待ちかねピザパーティーが行われました。人数に対して多すぎるピザ、失われゆく終電。結果わたしたちは夜通しピザを片手に、笑ってはいけない神経衰弱や大富豪をする羽目になりました(もちろんすごくいい意味で)。極限の状況下に置かれるとわけのわからないことがむしろ面白くなってしまう。笑ってはいけないシリーズやドキュメンタルなどを見ている人にとって、1度はしてみたい体験ではないでしょうか。わたしは翌朝仮眠のつもりが起きられず授業を切ってしまうところまで含め、とても有意義な読書会だったと思っています。

さて、期末課題かと思うほど長くなってしまった今回のブログ、演劇に1mmも興味のない人にはさぞ退屈なものだったかもしれません。ただここに訪れてくれている時点で1mmは興味を持ってもらえてるのでは、そんな期待も込めて(これでもほんの一部に過ぎないけれど)こんなに長々と読書会レポートを綴ってしまいました。そうだな、次回はもう少し明るくポップに好きな寿司ネタの話でもしようと思います。最後までお付き合いいただいた方、本当にありがとうございました。最後は意外とあっさりしたものですが、それでは2周目、大塚健太郎に戻ります。

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